岡山ユニセフ協会から,お2人の講師にお招きして,5,6年生がユニセフの役割やその活動についての学習に取り組みました。
ユニセフ(UNICEF,国連児童基金)は,第2次世界大戦の後にできた世界中の子どもたちの命と健康を守るために活動する国連の機関です。世界中で,子どもたちに必要な栄養の支援,水・衛生の支援,教育の支援,伝染病の防止などに取り組んでいます。 世界には,戦争や貧しさのために,子どもたちの生きる権利が守られていない場所が数多くあります。そんな危機を少しでもなくすために,多くの人々がはたらいています。
はじめにユニセフのはたらきについて,スライドをもとにお話を聞きました。
学習では講師の先生のお子さんもお手伝いをしてくれました。実際の2才の男の子をモデルに,子どもたちが元気に大きくなるために必要なものを考えていくと...。実に多くのもの,手間,お金がかかることが分かりました。子どもたちが病気にならないように受ける予防注射ひとつとっても大変な手間がかかります。それは,教室のみんなも同じ。
ところが 世界中のいたるところで,戦争や自然災害などのために,多くの人々,特に子どもたちが命の危険にさらされている現実があります。
ユニセフは,栄養バランスのよい食事,伝染病を防ぐワクチン,蚊などの害虫から子どもたちを守る蚊帳(かや),赤ちゃんの育ち具合を正しく測定する体重計やメジャーなどを用意し,子どもたちの健康管理を支援している様子を教えていただきました。栄養状態のよくない子どもの腕の回りの細さに,びっくりした子どもたち。ぼくたちは腕はもっと太いのに...。
また,戦争や自然災害の多い地域では,その日を生きるために多くの子どもたちが働いています。水道のない地域では,生きるために必要な重い水を運ぶのも子どもたちの仕事です。試しに手洗い場から,バケツよりも少し多い水を教室に運ぶ体験をしました。二人で抱えても相当な重さです。これを毎日,何キロも歩いて運ぶ苦労は想像できません。さらに苦労して運んだ水が汚れていて病気にでもなったら...。
伝染病を防ぐための蚊帳の実物も見せてもらいました。病気を防ぐ工夫や,人々の願いについてお話を聞いています。電気のない場所でも,こうした工夫で安全な生活になります。
ユニセフは世界中の人々が,お金とアイディアを出し合い,子どもたちが健康にくらすことができるように活動しています。私たちの少しの募金が,そうした活動を支えることにつながっていきます。一人一人にできることは何かを考えることが大切ですね。