4年生は,岡山市北区建部町にご在住の 多久 守 さんの工房におじゃましました。多久さんは備前焼作家としてご活躍で,備前焼の魅力を社会に広く伝える活動に取り組んでおられます。
4年生は社会科で,郷土の伝統芸能である備前焼について学んできました。実物を見ることができるとあって,今日は朝からワクワクしています。
はじめに自宅兼工房の中を見学させていただきました。たくさんの作品を前に興味が尽きない4年生。とっくりやおちょこなどの小さなものから,大きなつぼまで,一つ一つが違う作品にびっくりです。実際に作るところも実演していただきました。
巧みな手さばきを食い入るように見ています。粘土がきれいな形になっていくのにびっくり。
備前焼の焼きがまも見せていただきました。備前焼は「のぼりがま」というかまで焼きます。まきの種類の違いで,燃え方や灰のかかり具合が変わって備前焼独特のいろいろなもようが生まれます。
1000℃以上の高温の炎で,まるで生き物のようにもようが変わっていくのだとか。さすが土と炎の芸術です!
のぼりがまの中は真っ暗でこんな感じです。こんな場所,なかなか見学できません。
かまのまわりにはよく燃えるアカマツをはじめ,さまざまな種類のまきがところせましと並べられています。焼き物作りのためにはたくさんのまきが必要だと分かります。
再び工房に戻ってきました。工房には備前焼の立派な作品がいっぱい。そっと手にとってみると,薄くてもしっかりと固い質感,ざらりとしたさわり心地でも独特の光沢があることなどが分かります。「いい仕事,してますねえ~。」
見学の最後に,楽しみにしていた備前焼作りに挑戦です。焼きもの用のねん土(ひよせ)で,自分だけの作品を仕上げます。空気が入らないように,よくこねるのがポイントです。
やった!作品が完成しました。この後は,十分に時間をかけて乾燥させてから,多久さんに焼いていただきます。完成までは少し時間がかかりますが,それも備前焼の特徴です。待ち遠しい!
実際に備前焼を作ることで,伝統産業のよさや奥深さに触れるすばらしい学習の機会になりました。焼きものづくりに隠されたいろいろなひみつを学習した4年生です。ご指導いただいた多久さんには,大変お世話になりました。ありがとうございました。