本校は,昨年度より岡山市教育委員会から,「小規模校ICT活用推進事業」の指定をいただき,今年度は「ICT機器による他校とのつながりを生かした授業の開発」をテーマとして授業実践に取り組んでいます。今回の公開授業研究は,ともに遠隔協働学習を進めている馬屋上小学校との交流場面ではありませんが,日常的にICT機器を活用している授業の場面を公開しました。
第1学年は算数「おおいほう すくないほう」の学習です。
先生がタブレット端末を使って,課題の場面絵をテレビに提示しました。「分かっていること」,「たずねられていること」などを,文章の中から読み取って確かめます。元気に手を挙げて答える1年生です。
たくさんの先生方に囲まれてちょっぴり緊張した人もいました。いつも使っている発表ボードや数図ブロックを使って,自分で考え方をまとめます。ペアで相談した後は...。
黒板の前に全員座って,友達の発表を聞き合います。テレビには授業の中で先生がタブレット端末のカメラで記録した,子どもたち一人一人の数図ブロックの操作の様子が映されます。子どもたちの発表の内容を確認するときに,先生の記録した映像があるととてもよく分かります。1年生はお話に合わせてブロックを操作し,問題で尋ねられていることを発表していました。
5年生は,算数「割合」について学習をしているところを公開しました。はじめに,先生が記録したタブレットPCの映像を見て,前の時間の学習を確認しました。次に今日の学習の問題文を見ます。今日の学習は,「もとにする量と割合から比べる量を求める」ことです。
はじめは,一人一人で自力解決の時間を取ります。関係図や線分図を使って自分の考えを整理しながら,ノートにまとめていきます。それが終わったら,ペアの友達同士で自分の考え方を説明します。自分たちの考えたことは発表ボードに書き込んで説明の準備をします。
先生が子どもたちの机の間を回って,発表ボードの内容をタブレットPCで撮影しました。タブレットPCを自由に移動できる実物投影機のように使っています。写した映像はテレビに拡大して提示し,子どもたちが発表する資料として活用していました。 割合は5年生の算数では,なかなか難しいところですが,関係図を使って,比べる量を求めるための説明ができた人が多くいました。
授業後の協議会では,本校の研究の概要についての説明の後,上下学年の部会に分かれて研修を行いました。「授業におけるICT活用が効果的であったか?」,「課題は何か?」等について,小グループに分かれて活発な意見交換がなされました。
グループ協議の最後は,各グループからタブレットを使って話し合ったことを共有する時間を設けました。他校の先生方もすぐにタブレット端末の扱いに慣れて,各グループで話し合った要点をプレゼンすることができていました。ICT機器を活用し,子どもたちにとって「よく見える」,「よく分かる」授業の在り方について考えることができました。
お忙しい中,本校の研修にご参加いただいた御津中学校区内の先生方には,本当にお世話になりました。